どうも。アートの世界を探検しつつ、自分でも絵を描いてるSai(@saisei_to_hakai)です。
アート史について学んできましたが、今回は現代アートについてまとめます。アートの流れを理解して、これからはアート鑑賞も楽しんでいきましょう。
【アートの教科書】13.現代アートの要約
20世紀。1950年頃からが現代アート(コンテンポラリー・アート)とされます。
人類史としては第二次世界大戦が終わったところなので、あらゆる価値観が変化した時代です。
アメリカが台頭してきて、アートの中心地もヨーロッパからアメリカへと移ってく。
イギリスで生まれた「ポップ・アート」は、60年代のアメリカでアンディ・ウォーホルなどのスターが生まれました。
飾りっ気を削ぎ落とした「ミニマル・アート」も生まれ、アートはどんどん抽象的になっていきます。
“ミスター便器“ことデュシャンからはじまった「コンセプチュアル・アート」も発展しました。もう絵や彫刻じゃなくても、考え方だけで芸術とみなすようになったんですね。「概念芸術」とも言われます。はーおつかれ。
簡単に言うと、より「抽象的」「概念的」になった
いろいろややこしくなってきたわけですが、アートは具体的なものから抽象的・概念的なものになったと。それが現代アート。
なので、見ただけでは「なんだかよくわからない」となるのも当然ですよね。ただの便器を見て「これはすごい作品だ!」なんてなるわけない。
しかし、便器には意図があった。意図があるのに主催者側は便器をアート作品と認めなかった。展示が認められなかったことを告発した。こうした一連の流れがあったのです。既成概念を壊すためのチャレンジがあった。
ただの便器を見ても面白くないですが、便器をめぐる一連のストーリーは面白いですよね。
というわけで、込められた概念や哲学がアートになっていき、一般から見ればより「わけわからんもの」になった。
「コンセプチュアル・アート」は要するに、「見かけはカンケーねぇ。込められた意味を見ろ」と。
なので、便器を見て「このフォルムが黄金比を感じさせて素晴らしいよね」とか言ってるやつ見たら殴っていいですよ。
で。こうした現代アートまで歴史をたどると、もはや作品を見なくてもいいし、再び「アートって何なの?」となるわけですが、何かしらの意味が込められてることはわかりました。
とすると、ちょっと楽しくなってきませんか。なんかようわからん作品だけど、どれもこれも意味があるらしい。
私たちの価値観をひっくり返すべく、アーティストが考えたものらしい。
「なんじゃそりゃ」も多いけど、中には「そうだったのか!」や「そう来るんか!」があるらしい。
最先端の謎解きゲームみたいなもんです。(と同時に「裸の王様じゃねーか、クソくだらん!」という闇からの声は一旦置いておく)
なので現代アートは、誰もやったことないことをやるのが良しとされるわけですね。
必然的にヘンテコなものも多いので、面白がれたら面白い。面白がれるその人も、たぶん面白い人だと思います。
娯楽芸術だけ見てる人って引き出しが少なそうですが、前衛的な芸術も見てる人って確実にみんなと違うもの持ってるじゃないですか。
たまにはわけわからん現代アートでも見て、現実から離れたとこに飛ばされまくりたいですね。
余談ですが、僕はホラー・スプラッター映画などよく見るけど、あんなの現実的には無理じゃないですか。心理的にも倫理的にも。絶対に出くわしたくない。
フィクションだから許されるし、思考体験できる。
アートも同じで、リスクなしで簡単に新しい体験ができるのは魅力だなーと思います。
【アート鑑賞について】
というわけでアートについていろいろ書きましたが、「見たら絶対にプラスになるはずだ!」なんて鼻息荒く見に行くものじゃないですし。あまりメリットとか考えず、ムダを楽しむぐらいの感じで見るのがいいですね。
非日常なアートがいっぱいあるので、作品にダイブするも良し、見た自分の反応を観察するも良し。好きに楽しみましょー
見てるうちに好き嫌いはもちろんありますが、どちらが上か下かというのはありません。競ってるものじゃないので。
何かの役に立つわけじゃないユニークなものがいろいろ見れます。そして見てくうちに、こちらの「見る目」も耳や舌のように変化していきます。
誰もが知る名画とか見に行くより、いま現在の「常識をブッ壊そうとしてる」現代アート展など見に行くと変なものいっぱい見れて楽しいです。
とはいえ、美術展とか行かなくても小説やら映画やら、身の回りにはどこにでもアートがあふれてて。Twitterなんて「なんだこれは!」となることだらけの現代アートじゃないですかまさに。
趣味趣向からだいたい同じ範囲を見ることが多くなる日常。そこへ、いつもとはちょっと違う非日常なものを入れてみるとアート体験がいっぱいできそうです。
アートの最終まとめへ
というわけでアートの目的や歴史を学んできました。
最終まとめとして「アートする」で締めます↓
>>>【アートの教科書】14.アートについて最終まとめ「アートする」