どうも。アートの世界を探検しつつ、自分でも絵を描いてるSai(@saisei_to_hakai)です。
アートの歴史について学び直したらめちゃくちゃ面白かったので、「近代~現代までの美術」をわかりやすくまとめていきます。
【アートの教科書】⑩アートの歴史をたどる《様々な手法が出る近代〜現代美術》
近世~現代美術の時代に出てきたのは、大きく以下の5つです↓
- フォービスム
- キュビズム
- ダダイズム
- シュールレアリズム
- 抽象表現主義
マティス、ピカソ、ダリなど有名な画家がどんどん出てくる時代。どういった表現手法が生まれたのか…いってみましょー↓
①フォービスム(野獣派)
1905年からフランスで起こった絵画の革新運動。何の革新かというと、色彩の革新。
「見たままの色じゃなく、心が感じた色彩にしてもいいじゃないか!」ってことで、それまでにない激しい色彩表現がなされた。
これを見た有名な批評家が「野獣(フォーヴ)の檻の中にいるドナテロ(彫刻家)のようだ」と言ったのが「フォービスム(野獣派)」の由来。
ただフォービスムが盛り上がった期間は短く、数年ほどで次の時代へ変化してゆく。
代表的な画家は、マティス、アンドレ・ドランなど。
②キュビズム
1907年フランス・パリ。パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックの2人が、セザンヌの作風をヒントに始めたのがキュビズムです。
それまでの絵はひとつの視点から描かれていましたが、キュビズムはいろんな視点を1枚の中に描きました。
ピカソが描いたはじめてのキュビズム画を見た友達は、「コイツもう首吊って死ぬ気なんちゃうか?」と思ったそうな。
やがてその革新性を認められたキュビズムだが、ブラックが軍に招集される第一次世界大戦の始まりとともに終わってゆく。
余談ですが、僕の通った小学校にはピカソの『ゲルニカ』が飾られていて、見るたびに「何だよこの変な絵。キモッ」と思ってました。
③ダダイズム
1910年代。第一次世界大戦中にアメリカやヨーロッパの各都市で起きた芸術運動がダダイズム。
戦争への憤りや虚無感から、今までの秩序や常識を否定する感情が人々に沸いてきたんですね。いままでの伝統的な美術も拒絶された「反芸術運動」です。
「人間の理性とか意識って、信じたらアカンのちゃうか」ってことで、何の意味もない作品を作ったりした。ちなみに「ダダ」という言葉も、無作為に選ばれた意味のない言葉。
「コラージュ」や「フォトモンタージュ」が出てきたのもダダイズム。
この後に出てくるシュールレアリズムの頃には勢いを失ってきますが、後にアメリカで「ネオダダ」として復興します。
ちなみに宣伝になりますが、山形県の庄内地方では「お父さん」のことを方言で「ダダ」といい、特産品の枝豆「だだちゃ豆」がおいしいので夏が来たら食べてください。それが真のダダイストです。
有名なアーティストは、マックス・エルンスト、マルセル・デュシャン、マン・レイなど。
④シュールレアリズム
1920年代。ダダイズムの中でも対立があり、決別したアンドレ・ブルトンが始めた芸術運動。
彼はその時、精神分析学にかぶれており「人間の無意識の世界から真の美をみつけ出そう!」ってことで宣言した結果、ダダイストたちも多くこっちに流れてきた。
で、だんだん夢みたいな非現実な絵がどんどん発表されるようになり、芸術運動になってく。
現実を否定したのがダダイムズで、現実を超えようとしたのがシュールレアリズム。
もとからフランス語で「現実離れしてる」という意味の「シュールレアリスム」って言葉があり、そこからお笑いでもよく耳にする「シュール」になった。
有名なアーティストは、ダリ、マグリット、ふかわりょうなど。
⑤抽象表現主義
大きなキャンバスに具体的なモチーフなく描かれるのが抽象表現主義の作品。
1940年代からアメリカのニューヨーク中心に広まった。
アメリカ発のアートがここらへんから出てきたわけです。第二次世界大戦でアメリカに逃れた芸術家が多かったのも大きな理由。
キャンバスに何かモノをはっきり描くわけじゃなく、描く行為自体を叩きつける「場所(フィールド)」にした。
でも当然ながら単調になっていき、次の時代へ移ってくのであった。
代表的な画家は、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、ウィレム・デ・クーニングなど。
そして『現代アート』へ
現代美術まで来たので、もうほぼ現代社会になってきました。次はもっとわけわからなくなってくる『現代アート』の時代へ。
ウォーホルやバンクシーで同時代になりますよー↓